『ニコン メディアポート「UP 300x / 300」ブロガーミーティング』に参加して来た。
ニコンの既存事業路線ではなく2000年に行った新規事業(製品)の社内コンテストからスタートしていて、もう7年越しとなる製品開発プロジェクト。こんな製品UPをニコンが出すなんてという驚きが正直なところで、製品そのものがどうかというところは二の次でともかくどういう意図で製品が作られたのか知りたくて参加してみた。
発案者でありプロジェクトリーダーでもある加藤さんは製品の派手さとは違い、とても実直で、できあがった製品を評価する以前に愛情を注いでいる様子にとても共感した。質問もしたんだけど「売れ行き次第では即撤収」とか数字ありきで判断されるようなことは感じさせない意気込みを感じるプレゼンだった。(将来の計画など具体的な話は聞けなかったけれども…)
このままでは広く一般の人々へ受け入れられるものではないと思うんだけど、今までのニコンとは違うチャレンジをしてアーリーアダプタといっしょに可能性を考えていきたいと説明していた。主としてカメラと半導体製造装置以外への事業展開がほとんど見られないニコンとしては光学系の技術を活かせるとはいえ全く新規のターゲット/マーケットとなるわけで、7年も温めて来たことを踏まえると社としてかなり力を入れていることは伺える。(とはいえデジタルカメラなどと同じように量販店での展開はせず、UP専用オンラインストア(自社サイト)販売のみで初期出荷5000台からスタートしていることは実験的な性格を感じるけど)
ミーティング後半は実機に触れて体験をする時間となった。正直どれだけ見やすいのかは懐疑的だったのだけど、装着感がとても良いこと、アームの長さ調節・角度調整の自由度は高いことなどから、変なものをつけている感じは全くしなかったし、ディスプレイ部分はVGAの解像度で非常にクリア。感覚的には1m先に17インチの映像がある感じ。外の絵とディスプレイの絵が両方見える違和感について、はじめは目の方のピントを合わせるのに苦労したけど(ディスプレイはもちろん焦点調整機能有り)、ものの数分で慣れて来て、ディスプレイに集中すると自然とそちらの映像が目に入り、集中からそらすと外に絵が見えるようになった。装着して映像を見ながら室内を歩くことも可能。
音については密閉型のヘッドフォンだったせいかとてもクリアに聞こえた。ただ、密閉型ということで駅や交差点などのシーンを想定すると逆に外部の音が聞こえづらいことが問題に感じたりもした。
加藤さんも言ってたが思っていたよりもガジェットガジェットしていなくて、表面の加工はマッドな黒。見た目だけならオーディオアクセサリという表現が一番近い。デザインに関しては外部委託せずにすべて内部で行っている。
上位機種は約7万円と、お遊びで手を出しにくい価格なので購入は迷ってるけど、コレを使ってこうしてああしてと妄想がふくらむモノだったことは間違いない。発売まで検討継続するか。
その他気になったところ。
・開発プロジェクトチームは少数(4名程度という話だった気が)
・OSはWindows CE Pro 5.0
・USBでのファイル転送速度は30〜40Mbps、8GBだとおよそ30分位
・Mac版のソフトウェア予定は無し
ところで会場では5つほどのテーブルに座席が分かれていたんだけど、同じテーブルで始めに挨拶された人がMobileHackerzの中の人で驚いた。というか、かなりうれしかった。ハードディスクレコーダーとしてCoCoonをメインで使っていたときはCCClientにかなりお世話になっていたし、ウェアラブルコンピューティングへの熱い思いとその行動(実装)力に感動しある意味勝手ファンになっていたのでした。また最近ではアート作品KETACLOCKで話題にもなっていたりして、UP発表後、また注目すべき人になって矢先の出会いでした。
「ニコン メディアポート「UP 300x / 300」ブロガーミーティング」への3件の返信
> OSはWindows CE Pro 5.0
Windows CE 5.0 (the one I was involved) rocks!!
そこだけかよ!というのは置いておいて、UIは全くオリジナルだったけど中につまった機能はZuneと近いね。自分のこれまでのWindows CE/Mobile体験では感じれなかったサクサク感をちょっと感じたよw OSとは別で、シェル実装次第ってことか。
Nikon Media Port UP 体験
アジャイルメディア・ネットワークのMEDIA PORT UP 300xモニター…