先日に引き続きaiCacheネタ。
今回はセットアップ編。
aiCacheは有償の製品です。価格モデルとしては、パッケージ型ライセンス購入もしくはクラウド(従量課金)型の2種類から選択できるようになってます。
パッケージ型の場合の費用はこちらにあるので詳細は割愛しますが、HTTPSとモバイル向け機能が含まれるEnterprise版は$18,995、QA目的でも定価は$9,995と簡単に導入できる金額ではありません。
クラウド型の課金モデルを選ぶと、Amazon PaymentでaiCacheのサブスクリプション契約($0.71/月)をすればその後は利用料を上乗せされた形での課金方式になり、もちろん時間課金・データ量課金となるため安価に始めることが可能になります。
ということでセットアップしてみましょう。
手順は以下のような形になります。
(0. AWSアカウント作成)←必要があれば
1. aiCache利用申し込み(サブスクリプション契約)
2. aiCache初期設定ファイル作成および設置
3. aiCache AMIによりインスタンス起動
aiCacheウェブサイトのWikiにある Getting Started aiCache on AWS の通りなのですが、画面も含め、詳しく手順を追ってみましょう。
1. aiCache利用申し込み(サブスクリプション契約)
aiCache.comでAWS向けの説明ページで Order Now ボタンをクリックするとAmazon Paymentページへ遷移してサインインすると右のような画面が表示されます。ここで決済するとaiCacheをAWS上で従量課金型で利用できるようになります。
2. aiCache初期設定ファイル作成および設置
続いて初期設定ファイルの作成です。このファイルはEC2インスタンス起動時に設定ファイルをインプットするために外部のサイトに設置します。
最低限の設定はWikiページにあるとおりですが、以下のようになります。その他詳しい設定値などは、
website hostname [キャッシュサーバーホスト名] cname [EC2ホスト名] origin [オリジンサーバーIP] 80 1
これを aicache.cfg として保存して、AWS環境からアクセス可能なウェブサーバーへ配置します。
例: http://5net.com/aicache/aicache.cfg
3. aiCache AMIによりインスタンス起動
最後にインスタンス起動します。
まずはLaunch Instancesで、Community AMIsからaiCache提供のAMIを探します。
次はインスタンスタイプの選択。従量制の場合はLargeからしかありません。Micro/Smallでの利用はパッケージ型でしか扱いがないようです。
さて、ここが肝です。先ほど外部のウェブサーバーに設置した設定ファイルをEC2のUser Dataとしてパラメータ形式で渡します。具体的には「CONFIG=<設定ファイルURL>」というデータ形式をテキストで書き込むだけ。
タグで名前をつけるのは今までと同じです。
キーペアも今まで通り。
セキュリティグループも変わらず。
設定値のサマリも変わりなく。
ただしサブスクリプション契約が終わってないと以下のように、最後の最後でエラーがになるので要注意です。
起動すればあとはいつものEC2と同じです。
無事起動したことをManagement Consoleで確認します。
正しい設定で正常起動されたら、今起動したaiCacheサーバーへブラウザでアクセスするとオリジンサーバーのコンテンツがキャッシュされるのが体感できると思います。
この仕組みでジャンジャン起動していけばキャッシュサーバー群を構成できてしまいます。また設定値を調整することで、特定の正規表現にマッチするURLだけはキャッシュしないとか、細かな設定ができます。この辺を使いこなすとCloudFrontとはまた違ったメリットが得れるのではないでしょうか。
次回は、キャッシュ無し、aiCache、CloudFrontでの性能比較をしたいと思ってます。